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新版 指輪物語〈4〉旅の仲間 下2

新版 指輪物語〈4〉旅の仲間 下2
J.R.R. トールキン J.R.R. Tolkien 瀬田 貞二 田中 明子 / 評論社

これまた、ひっさびさの感想文。
指輪を捨てる旅は、いつになったら終わるのか…。



モリアからアモンヘン(一行の離散)まで。
映画ではもうちょっとプラスして、ボロミアのシーンまでが1作目に入ってる。というのも、もともと原作は3部作というわけではなくて、単に「長すぎるから分けた」ということで、「旅の仲間」の終わりにクライマックスが用意されてるわけではないから、らしい。

この巻の見どころは、なんといってもロスロリアンでしょう!
裂け谷であれだけ長く滞在したというのに、またしてもここで1ヶ月も過ごす仲間たち。エルフの地では、時の流れが違って感じられるんだって。ロリアンがどんなところかということは詳細に描写されるんだけど、ああやっぱり私、映画を見るまではあんまりよくわかってなかったなぁ。映画のロリアンがすべてではないと思うけど、今原作を読んでると映画の風景が浮かんできて、ものすごく想像の助けになる。

ああ、素晴らしきロスロリアン! そしてガラドリエル様!
もうガラドリエル様は、映画のイメージそのままで読んでる。映画版は贈り物のシーンがフロドしかなかったけど、DVDのSEE版ならみんなのも見られる。このシーンはキモだとおもうので、絶対あったほうがいい!と原作を読んでますます思った。ガラドリエル様の笑顔も見られて、とっても優しい人だとわかるし。

大河アンドゥインのアルゴナスの像も、想像力が足りなくて、かなり映像に助けられたなぁ。映画では「あんなだったんだー!」と素直に感動。でもここのアラゴルンは原作のほうが格好良い気がするので、映画のアラゴルンで原作シーンを想像してみたら、なお良し!

そしてついに、一行の離散。ここの場面展開は映画がわかりやすいんだけど、心情描写が不足するんだよね。ボロミアの後悔やサムの必死さはよくわかって感動なんだけど、どうしてフロドが1人で旅立つことになったのか、いまいちわからなかったら、ぜひ原作を読んみてほしい。フロドってえらい! そしてサムもえらい!(頭使ってるし)と、きっと思うはず…。

(二つの塔 上へつづく)
by mie_tohno | 2005-12-13 20:41 | 本のこと